視察レポート
多彩な学びの資源が豊富な福井県・石川県の教育旅行プログラム(2025年11月号掲載)
2025-11-10
福井県
人道の港 敦賀ムゼウム
北陸新幹線の終点敦賀(つるが)は、明治から昭和初期にかけて、ヨーロッパとの交通の拠点となった敦賀港を中心に発展した街。その敦賀港を臨んで建つ洋風の建物が、「人道の港 敦賀ムゼウム」。「ムゼウム」とはポーランド語で博物館・資料館のこと。1920年代に祖国を追われシベリアから救出されたポーランド孤児と、1940年代に「命のビザ」を携えたユダヤ難民が上陸した唯一の港である敦賀港で、命の尊さや平和を考える資料館だ。
ここでは、福井県立敦賀高等学校の創生部の生徒が学生ガイドとして、展示の案内や修学旅行の生徒との交流などを行っている。今回はリレー形式で1階の常設展示を案内してもらった。シアターで「人道の港敦賀」にまつわる歴史をまとめた映像を視聴した後、敦賀港の発展のあゆみをパネルで概観。そして、ポーランド孤児・ユダヤ難民それぞれの歴史や、ユダヤ人に「命のビザ」を発行し続けた杉原千畝(ちうね)など彼らを助けた人々の行動、そして敦賀市民との交流のエピソードなどを、写真・映像資料や実物展示などから学んでいく。
学生ガイドの生徒たちは、簡単なクイズなどを交えながら、親しみやすく、分かりやすく説明してくれた。修学旅行で訪れる同世代の生徒たちにとっては、より自分事として捉え・考えるきっかけになるだろう。学校の課外活動のため曜日・時間などの制限はあるが、予定が合うようであれば是非依頼してほしい。
三方五湖レインボーライン山頂公園
若狭エリア一の景勝地、三方(みかた)五湖は、三方湖、水月湖(すいげつこ)、菅湖(すがこ)、久々子湖(くぐしこ)、日向湖(ひるがこ)の5つの湖で、塩分濃度や水深の違いからそれぞれ違った色に見える。ラムサール条約に登録された豊かな自然環境の地域であり、また、ここで行われる伝統漁法は世界農業遺産に認定されている。
その三方五湖と日本海の絶景を一望できる三方五湖レインボーライン山頂公園へは、駐車場から1人乗りのリフトか30人乗りのケーブルカーで、2分で登ることができる。特に下りのリフトからの眺めは圧巻だ。
山頂公園には、中央、美浜、五湖、若狭、茶屋の5つのテラスがあり、美浜テラスには足湯がある。中央テラス付近にはバラ園があり、春は5月中旬~6月中旬、秋は10月中旬〜11月中旬に約110種600株のバラの見頃を迎える。教育旅行のハイシーズンにはおすすめのスポットだ。クラスの全体写真やグループ写真が撮れるフォトスポットがあちこちにあり、カフェやテラスで三方五湖や日本海を眺めながらゆっくり過ごすのもいいだろう。
福井県年縞博物館
三方五湖で最も大きい水月湖は、「奇跡の湖」と呼ばれている。それは、湖底に7万年分の地層が欠けることなく残っていることが分かったからだ。泥の地層をボーリング掘削したものを横から見ると、「年縞(ねんこう)」と呼ばれる、1年分の層が0.7ミリの木の年輪のような縞模様になっている。それを薄くカットしてガラス板で挟んだものを、7万年分・45mを横1列に展示しているのが、福井県年縞博物館だ。
水月湖の年縞は、「世界標準のものさし」と言われている。それは、考古遺物の年代を判定する「放射性炭素測定法」を、正確に年単位で行えるようになったからだ。これにより、考古学や地質学研究の飛躍的な発展につながったという。また、泥に含まれる花粉や火山灰などを調べることで、その年代の気候や天災が起こった正確な時期を知ることができる。
年縞博物館では、専門知識を持ったナビゲーターが、展示や自然科学の魅力について、分かりやすく解説してくれる。一見地味だが、世界的な研究につながっている年縞の「凄さ」に、生徒たちもワクワクするのではないだろうか。
三方五湖で最も大きい水月湖は、「奇跡の湖」と呼ばれている。それは、湖底に7万年分の地層が欠けることなく残っていることが分かったからだ。泥の地層をボーリング掘削したものを横から見ると、「年縞(ねんこう)」と呼ばれる、1年分の層が0.7ミリの木の年輪のような縞模様になっている。それを薄くカットしてガラス板で挟んだものを、7万年分・45mを横1列に展示しているのが、福井県年縞博物館だ。
水月湖の年縞は、「世界標準のものさし」と言われている。それは、考古遺物の年代を判定する「放射性炭素測定法」を、正確に年単位で行えるようになったからだ。これにより、考古学や地質学研究の飛躍的な発展につながったという。また、泥に含まれる花粉や火山灰などを調べることで、その年代の気候や天災が起こった正確な時期を知ることができる。
年縞博物館では、専門知識を持ったナビゲーターが、展示や自然科学の魅力について、分かりやすく解説してくれる。一見地味だが、世界的な研究につながっている年縞の「凄さ」に、生徒たちもワクワクするのではないだろうか。
三方五湖ネイチャークルーズ
美浜町レイクセンターは、久々子湖畔にある遊覧船の発着施設。国内初の再生可能エネルギー100%で航行する電池推進遊覧船が2隻運行している。施設の屋根に設置した太陽光パネルで発電した電気を、施設内の蓄電池に蓄電して、遊覧船に供給している。
2隻の遊覧船には、合わせて約60人が乗船できる。基本コースは、久々子湖を出発し、浦見川を通過して水月湖をめぐる約50分のコース。船内ガイドによる見所の紹介や遊覧船の仕組みの解説も行われ、自然・エネルギー学習の場としても活用されている。教育旅行では団体貸切利用もできる。
船の全高は2mあまり、船室の窓が水面近くにあるので、自然との一体感を感じるだろう。船には車いす用のリフトがあるので、車いすの生徒も安心して乗船できる。浦見川の橋の下を通過するため、天候や潮の干満により、コース変更または欠航となる場合がある。
美浜町レイクセンターは、久々子湖畔にある遊覧船の発着施設。国内初の再生可能エネルギー100%で航行する電池推進遊覧船が2隻運行している。施設の屋根に設置した太陽光パネルで発電した電気を、施設内の蓄電池に蓄電して、遊覧船に供給している。
2隻の遊覧船には、合わせて約60人が乗船できる。基本コースは、久々子湖を出発し、浦見川を通過して水月湖をめぐる約50分のコース。船内ガイドによる見所の紹介や遊覧船の仕組みの解説も行われ、自然・エネルギー学習の場としても活用されている。教育旅行では団体貸切利用もできる。
船の全高は2mあまり、船室の窓が水面近くにあるので、自然との一体感を感じるだろう。船には車いす用のリフトがあるので、車いすの生徒も安心して乗船できる。浦見川の橋の下を通過するため、天候や潮の干満により、コース変更または欠航となる場合がある。
越前和紙の里
福井県の「丹南地域」と呼ばれるエリアは、半径10km以内に5つの伝統産業と2つの地場産業が集まる、福井のものづくりの中心地。その一つ、越前和紙は1500年もの長い歴史を誇り、和紙の生産量は日本一。その越前和紙の学習・体験ができる越前市の越前和紙の里には、紙すき体験ができる「パピルス館」、職人の紙すき技を見学できる「卯立(うだつ)の工芸館」、越前和紙の歴史を学ぶことができる「紙の文化博物館」がある。近接している3つの施設をクラスや班ごとに訪問しながら、様々な角度から越前和紙にふれることができる。
「パピルス館」では、越前和紙の色紙づくりを体験した。桁(けた)と呼ばれる網を張った木の枠で、水に溶かした紙の原料をすくい、用意されている押し花や染料を使って和紙をデザインする。機械で脱水した後、10分程度乾かせば出来上がり。生徒自身の自由な発想で、世界中でたった1枚の自分だけの和紙を20分ほどで作って持ち帰ることができる。一度に体験できるのは30名程度(30名を超える場合は要相談)で、大人数の場合は、他の2つの施設の見学と組み合わせて、入れ替えで体験できる。色紙やはがきなどの他、学校団体向けには「自分でつくる卒業・修了証書」体験も用意されている。
福井県の「丹南地域」と呼ばれるエリアは、半径10km以内に5つの伝統産業と2つの地場産業が集まる、福井のものづくりの中心地。その一つ、越前和紙は1500年もの長い歴史を誇り、和紙の生産量は日本一。その越前和紙の学習・体験ができる越前市の越前和紙の里には、紙すき体験ができる「パピルス館」、職人の紙すき技を見学できる「卯立(うだつ)の工芸館」、越前和紙の歴史を学ぶことができる「紙の文化博物館」がある。近接している3つの施設をクラスや班ごとに訪問しながら、様々な角度から越前和紙にふれることができる。
「パピルス館」では、越前和紙の色紙づくりを体験した。桁(けた)と呼ばれる網を張った木の枠で、水に溶かした紙の原料をすくい、用意されている押し花や染料を使って和紙をデザインする。機械で脱水した後、10分程度乾かせば出来上がり。生徒自身の自由な発想で、世界中でたった1枚の自分だけの和紙を20分ほどで作って持ち帰ることができる。一度に体験できるのは30名程度(30名を超える場合は要相談)で、大人数の場合は、他の2つの施設の見学と組み合わせて、入れ替えで体験できる。色紙やはがきなどの他、学校団体向けには「自分でつくる卒業・修了証書」体験も用意されている。
石川県
兼六園 学生ガイド
金沢随一の観光名所、兼六園では、「いしかわ高校観光特使」の高校生ガイドに園内を案内してもらった。石川県立金沢商業高等学校には、「観光サービスコース」があり、観光・旅行業界を目指す生徒が学んでいる。そのコースの生徒たちが、観光客や修学旅行生に兼六園や金沢城公園を案内している。
ガイド1人に6人ほどのグループで、瓢池(ひさごいけ)・翠滝(みどりたき)や徽軫灯籠(ことじとうろう)、霞ヶ池など、兼六園を代表する景観について、その歴史的背景や意味合いなどを分かりやすく説明してくれる。ガイドのやり方は各々で工夫しているとのことで、写真を使ったり、ミニクイズを挟んだりと、とても親しみやすい説明だった。中高生にとって、日本庭園はガイドの説明がないと理解が難しいので、自分に近い年代からの案内はとても親しみやすく、分かりやすいだろう。また、地元のことを学び、しっかりと伝えている高校生の姿に、刺激をもらえるのではないだろうか。
石川県では学生ガイドの育成を推進していて、金沢市内では他に遊学館高等学校と金城大学短期大学部の生徒・学生が、また、白山(はくさん)市や加賀市、小松市でも高校生ガイドが活動している。
金沢随一の観光名所、兼六園では、「いしかわ高校観光特使」の高校生ガイドに園内を案内してもらった。石川県立金沢商業高等学校には、「観光サービスコース」があり、観光・旅行業界を目指す生徒が学んでいる。そのコースの生徒たちが、観光客や修学旅行生に兼六園や金沢城公園を案内している。
ガイド1人に6人ほどのグループで、瓢池(ひさごいけ)・翠滝(みどりたき)や徽軫灯籠(ことじとうろう)、霞ヶ池など、兼六園を代表する景観について、その歴史的背景や意味合いなどを分かりやすく説明してくれる。ガイドのやり方は各々で工夫しているとのことで、写真を使ったり、ミニクイズを挟んだりと、とても親しみやすい説明だった。中高生にとって、日本庭園はガイドの説明がないと理解が難しいので、自分に近い年代からの案内はとても親しみやすく、分かりやすいだろう。また、地元のことを学び、しっかりと伝えている高校生の姿に、刺激をもらえるのではないだろうか。
石川県では学生ガイドの育成を推進していて、金沢市内では他に遊学館高等学校と金城大学短期大学部の生徒・学生が、また、白山(はくさん)市や加賀市、小松市でも高校生ガイドが活動している。
和倉温泉お祭り会館
七尾市の和倉温泉は、能登半島東側の七尾湾に面した、このエリアを代表する温泉地。またこの周辺は、数多くの祭りが行われている地域でもある。和倉温泉お祭り会館は、その中で特徴的な4つの祭り、「青柏祭(せいはくさい)」、「能登島向田(こうだ)の火祭り」、「石崎奉燈(いっさきほうとう)祭」、「お熊甲(かぶと)祭」を中心に、七尾市の祭りの文化・歴史を紹介する施設。
展示ホールでは、高さ12メートル・重さ20トンもある「でか山」と呼ばれる青柏祭の曳山や、向田の火祭りのクライマックスで高さ30メートルもの巨大な火柱となる大松明を再現した垂れ幕(実際の高さの約半分)などで、その大きさや迫力を実物サイズで体感できる。また、お祭りシアターでは、実際に行われた祭りの様子を迫力と臨場感のある音と映像で体験する。映像や音に合わせて綱を曳いたり、掛け声に合わせて足踏みをしたりといった、仲間と協力しながら身体を使ったお祭り体験もできる。
昨年1月の能登半島地震や9月の豪雨の影響についてもお話しがあり、昨年はやむなく中止になったり、規模を縮小しての催行となった祭りがほとんどだったそうだ。今年は例年通りの規模に戻りつつあるが、人口減少や予算確保の問題、復興途上にある人々や地域生活への配慮など、その維持には課題も多いという。しかし、祭りは地域の絆や誇りにつながる面もあり、生徒にはその意義や価値について改めて考えさせたい。
のとじま水族館
能登島は、七尾湾に浮かぶ周囲約72kmの島で、和倉温泉側からは全長1、050mの能登島大橋でつながっている。その北部の中央あたりにのとじま水族館がある。まず来館者を迎えるのが、「ジンベイザメ館 青の世界」の巨大水槽。神秘的な青い世界の中でゆったりと泳ぐジンベイザメや、それに寄り添うように泳ぐ魚たちの姿を見ていると、時間を忘れてしまいそうになる。「のと海遊回廊」は、水槽の魚たちとプロジェクションマッピングが一体となって、海中散歩をしているような臨場感を楽しめるエリア。ペンギンのお散歩タイムやイルカ・アシカショーなど、いきものたちと触れ合える楽しいイベントもある。
この水族館も昨年1月の能登半島地震で大きな被害を受け、今年3月にようやく完全再開を果たした。その経緯を飼育員さんから説明していただいた。地震があった1月1日も水族館は営業していて、お客さん200人と職員30人が孤立状態になり、駐車場の車の中などで一夜を過ごしたという。能登島大橋が翌日に開通したため、お客さんも職員も無事帰宅できたが、給水管の破損や天井の落下など、水族館の設備は大きなダメージを受けていた。その結果、ジンベイザメ2頭など、多くのいきものが死んでしまい、イルカやアシカ、ペンギンなどは、他の水族館・動物園に緊急避難させた。完全再開まで1年以上かかったが、その間、県内外の多くの人から支援物資や寄付、応援メッセージをもらい、それが本当に嬉しく励みになったという。復興の歩みを伝えるこの講話は今後、震災学習プログラムとして提供される予定だそうだ。
能登島体験
四方を海に囲まれた能登島では、自然豊かな昔ながらの暮らしが息づいている。里山里海体験ができる民宿が多くあり、漁船クルージング(60分)や魚さばき体験(30分)、塩づくり体験(90分)、早朝5時からの漁港での水揚げ見学(60分)などの体験プログラムがある。また、夜のプログラムの「語る会」では、地域の昔話や震災のことについて、宿の方から直接話を聞くことができる。今回はご主人が能登島観光協会会長である民宿 能登島荘で、アジを3枚に下ろし、皮を剥いで切って刺身にする、魚さばき体験をやってみた。自分で作った新鮮な刺身の味は格別だった。
震災からの復興途上であるため、現状では民宿で受入れができるのは2クラス程度まで。アレルギー対応については、学校が作成したアレルギー表に基づいて、宿から学校・保護者に直接連絡を取って対応してくれる。
能登島は、視察当時は復旧工事で通行止めの道路もあり、震災と豪雨災害からの復興がまだまだであることを目の当たりにした。石川県では、能登半島地震の経験を伝え、「生きる力」を育むきっかけとしてもらうことを目的とした震災学習プログラムを、令和九(2027)年度からの提供を目指して準備中だ(一部、先行して実施しているプログラムもあり)。能登の6市町での様々な学習・体験を用意しているという。
宿泊施設・食事場所情報
●ホテル湾彩(福井県美浜町)
エントランスを入ると目の前に若狭湾が広がるオーシャンビューのホテル。修学旅行の受入れは200名までで、フロア貸切や全館貸切も可能。部屋タイプは和室・洋室・和洋室と揃っていて、スペースもゆったりとしている。海を眺めながら入れる温泉大浴場も非日常感がある。
●ニューサンピア敦賀(福井県敦賀市)
敦賀市内のホテル、ニューサンピア敦賀は、昼食会場として200名までの利用が可能。団体用昼食メニューには、海鮮丼やローストビーフ丼と昆布うどんなどとのセットがある(2、200円~)。宿泊の受入れは80名まで。冬季営業のスケートリンクが併設されていて、営業時間外は貸切利用もできる。
●日本の宿 のと楽(石川県七尾市)
和倉温泉は能登半島地震の甚大な被害を受け、主要道路などの主なインフラは復旧しているものの、20軒ある旅館の内、営業を再開しているのは6軒だという(8月現在)。その中で、比較的早い時期に営業を再開した宿の一つが、日本の宿 のと楽。目の前に七尾湾と能登島を望み、ゆったりとくつろげるスケールの大きい温泉旅館だ。隣接するホテル能登倶楽部も合わせて利用でき、修学旅行は220名までの受入れが可能。
●堤亭(石川県金沢市)
兼六園茶店通りの中程にある、創業明治二一(1888)年の茶店。2階の160席ある座敷で食事ができ、郷土食の治部煮(じぶに)がメインの団体用の定食もある(1、650円~)。1階ではお団子やソフトクリームなどの甘味を楽しめるほか、土産品の売店もある。
●能登千里浜レストハウス(石川県羽咋[はくい]市)
能登島は、七尾湾に浮かぶ周囲約72kmの島で、和倉温泉側からは全長1、050mの能登島大橋でつながっている。その北部の中央あたりにのとじま水族館がある。まず来館者を迎えるのが、「ジンベイザメ館 青の世界」の巨大水槽。神秘的な青い世界の中でゆったりと泳ぐジンベイザメや、それに寄り添うように泳ぐ魚たちの姿を見ていると、時間を忘れてしまいそうになる。「のと海遊回廊」は、水槽の魚たちとプロジェクションマッピングが一体となって、海中散歩をしているような臨場感を楽しめるエリア。ペンギンのお散歩タイムやイルカ・アシカショーなど、いきものたちと触れ合える楽しいイベントもある。
この水族館も昨年1月の能登半島地震で大きな被害を受け、今年3月にようやく完全再開を果たした。その経緯を飼育員さんから説明していただいた。地震があった1月1日も水族館は営業していて、お客さん200人と職員30人が孤立状態になり、駐車場の車の中などで一夜を過ごしたという。能登島大橋が翌日に開通したため、お客さんも職員も無事帰宅できたが、給水管の破損や天井の落下など、水族館の設備は大きなダメージを受けていた。その結果、ジンベイザメ2頭など、多くのいきものが死んでしまい、イルカやアシカ、ペンギンなどは、他の水族館・動物園に緊急避難させた。完全再開まで1年以上かかったが、その間、県内外の多くの人から支援物資や寄付、応援メッセージをもらい、それが本当に嬉しく励みになったという。復興の歩みを伝えるこの講話は今後、震災学習プログラムとして提供される予定だそうだ。
能登島体験
四方を海に囲まれた能登島では、自然豊かな昔ながらの暮らしが息づいている。里山里海体験ができる民宿が多くあり、漁船クルージング(60分)や魚さばき体験(30分)、塩づくり体験(90分)、早朝5時からの漁港での水揚げ見学(60分)などの体験プログラムがある。また、夜のプログラムの「語る会」では、地域の昔話や震災のことについて、宿の方から直接話を聞くことができる。今回はご主人が能登島観光協会会長である民宿 能登島荘で、アジを3枚に下ろし、皮を剥いで切って刺身にする、魚さばき体験をやってみた。自分で作った新鮮な刺身の味は格別だった。
震災からの復興途上であるため、現状では民宿で受入れができるのは2クラス程度まで。アレルギー対応については、学校が作成したアレルギー表に基づいて、宿から学校・保護者に直接連絡を取って対応してくれる。
能登島は、視察当時は復旧工事で通行止めの道路もあり、震災と豪雨災害からの復興がまだまだであることを目の当たりにした。石川県では、能登半島地震の経験を伝え、「生きる力」を育むきっかけとしてもらうことを目的とした震災学習プログラムを、令和九(2027)年度からの提供を目指して準備中だ(一部、先行して実施しているプログラムもあり)。能登の6市町での様々な学習・体験を用意しているという。
宿泊施設・食事場所情報
●ホテル湾彩(福井県美浜町)
エントランスを入ると目の前に若狭湾が広がるオーシャンビューのホテル。修学旅行の受入れは200名までで、フロア貸切や全館貸切も可能。部屋タイプは和室・洋室・和洋室と揃っていて、スペースもゆったりとしている。海を眺めながら入れる温泉大浴場も非日常感がある。
●ニューサンピア敦賀(福井県敦賀市)
敦賀市内のホテル、ニューサンピア敦賀は、昼食会場として200名までの利用が可能。団体用昼食メニューには、海鮮丼やローストビーフ丼と昆布うどんなどとのセットがある(2、200円~)。宿泊の受入れは80名まで。冬季営業のスケートリンクが併設されていて、営業時間外は貸切利用もできる。
●日本の宿 のと楽(石川県七尾市)
和倉温泉は能登半島地震の甚大な被害を受け、主要道路などの主なインフラは復旧しているものの、20軒ある旅館の内、営業を再開しているのは6軒だという(8月現在)。その中で、比較的早い時期に営業を再開した宿の一つが、日本の宿 のと楽。目の前に七尾湾と能登島を望み、ゆったりとくつろげるスケールの大きい温泉旅館だ。隣接するホテル能登倶楽部も合わせて利用でき、修学旅行は220名までの受入れが可能。
●堤亭(石川県金沢市)
兼六園茶店通りの中程にある、創業明治二一(1888)年の茶店。2階の160席ある座敷で食事ができ、郷土食の治部煮(じぶに)がメインの団体用の定食もある(1、650円~)。1階ではお団子やソフトクリームなどの甘味を楽しめるほか、土産品の売店もある。
●能登千里浜レストハウス(石川県羽咋[はくい]市)
千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイは、国内で唯一、乗用車が波打ち際を走ることができる砂浜の道路。その道沿いにある能登千里浜レストハウスには、海を見ながら焼き牡蠣や海鮮焼きが楽しめるバーベキューコーナーやカフェレストラン、売店コーナーなどがある。団体向けには、千里浜名物の貝めしを堪能できる能登里海御膳(1、800円)などの定食も用意されている。
参加された先生方からは、自然環境、伝統産業、歴史文化など、豊富な学習資源が魅力的だとの声が多く聞かれた。また、宿泊施設が充実していることや、混雑が少なく生徒が自分のペースで見学・体験できることなども、特に関西方面への修学旅行が多い関東の学校にとっては、大きなメリットに感じられたとのこと。学生ガイドも、是非依頼してみたいという声が多くあがった。北陸新幹線の敦賀延伸で、関東からのアクセスも格段によくなった北陸三県。多彩な学びの資源が豊富なこのエリアでの教育旅行を是非検討してほしい。
【情報サイト】
北陸修学旅行ナビ
URL: https://hokuriku-syugakunavi.com/
参加された先生方からは、自然環境、伝統産業、歴史文化など、豊富な学習資源が魅力的だとの声が多く聞かれた。また、宿泊施設が充実していることや、混雑が少なく生徒が自分のペースで見学・体験できることなども、特に関西方面への修学旅行が多い関東の学校にとっては、大きなメリットに感じられたとのこと。学生ガイドも、是非依頼してみたいという声が多くあがった。北陸新幹線の敦賀延伸で、関東からのアクセスも格段によくなった北陸三県。多彩な学びの資源が豊富なこのエリアでの教育旅行を是非検討してほしい。
【情報サイト】
北陸修学旅行ナビ
URL: https://hokuriku-syugakunavi.com/













